2011年03月01日
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最初からきちんと学びたい人のプログラミングの入門書, 日経BP社

Written By: 川俣 晶連絡先

 雑誌の再録本ですが、第3部のOSの説明の部分は私の原稿です。ですので、他のパートに関しては責任が持てませんのでそのつもりで。

 それから、書かれた後、既に時間が経過しているので、記述が古くなっている箇所があるかも知れません。そこはご勘弁下さい。

本当に時代錯誤っていうのは §

 実はこの第3部の原稿は、凄く時代錯誤です。まさかCP/M時代の思い出話をこれほど大々的に書ける機会があるとは思わなかった、というぐらい変な原稿です。しかもエミュレータで動かして画面のスナップショットまで取るとは。

 そういう意味できっと読んだから面白いよ、と言いたい中身ではあります。そもそも、ファイルが1バイト単位で書き込めない(128バイト単位でしか書き込めないよ)、という世界など今となっては想像もできないでしょう。

 しかし、「今時は、歴史的な話があまりに少なすぎる」という批判もあり得るので、結果としては良い中身だと思います。昔を知らずして今の技術のあり方を語れないからです。記事中で指摘していているように、互換性という問題が常についてまわるからです。ゼロから全く新しい技術を生み出せる機会など、ほとんどあり得ません。だから、明らかに時代遅れの変なものがあちこちに入り込みます。でも、それは「変なもの」を入れた人が間違っているのでは無く、たいていは「入れざるを得ないから入れている」だけなのですね。しかし、昔を知らないとしばしば事情を理解できずに間違った批判を行いがちです。昔の話はいかに時代錯誤でも知る必要があります。